「北海道通信」2013年1月16日号に、「地域に根ざした教員養成、「へき地校体験実習」~北海道教育大学釧路校の取り組み」というタイトル記事が掲載されました。
その中に、この実習担当者である地域学校教育専攻・川前あゆみ先生のインタビューが掲載されましたので、ここに転記します。
―実習の概要について、あらためてご説明を
へき地校体験実習は、へき地小規模校教育の理解を深めるために、様々な地域性を有する農林漁業を中心とした地域で実地に学ぶ実習である。試行期も含めると、十七年度から二十四年度までの受講学生は大学全体で延べ九百九十二人を数える。
二年生は、へき地・小規模校と子ども、教育課程、指導方法などの特色を実地の観察を行うとともに、地域について学ぶことを目的として、十勝管内で一週間の実習を体験している。三、四年生は、複式学級あるいは少人数学級における指導方法について、授業実践の体験を通して理解を深めることをねらいとして、釧路・根室管内で二週間の実習を行っている。
―実習を通して得られるものは
実習中、少人数指導の授業づくりや教材・教具の工夫、子どもを理解するためには家庭や地域を深く理解すること―などが求められることを学生は現場の先生方の姿から学ぶ。複式授業・少人数指導の難しさを経験すると同時に、小規模校の教職員の協働性に、やりがいを見出す〝すべ〟を体得していくこととなる。
また地域行事に参加して地域住民と交流することで、学校が果たす役割や地域との連携の重要性に気付くこともできる。
―今後の展望について
本年度の実習協力校で指導していただいた先生から、「実習生に教えることで自分の教師人生を見つめ直し、新たな気持ちで授業に向かう良い機会になった」という手紙をいただいた。実習を終えたあとも、実習校や地域を再訪問するなど、何らかのつながりをもち続ける学生も散見される。
一方、学校統廃合による実習協力校の確保という課題もある。より多くの学生が実習を経験し、北海道の様々な地域で活躍できる教師となるように発展させていきたいと考えている。
へき地校体験実習パンフ(PDF)
へき地校体験実習の取り組み
北海道のへき地・小規模校を取り巻く現状と担い手教師の育成の課題(論文・PDF)
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